♃木星‥ゼウス
【シンボル♃の由来】
ゼウスが落とす雷の姿。 天動説のころの第4惑星という説もある。
【占星学での基本的意味】 保護
【対象となる事柄】 女性の里方、中年女性
【ゼウスの能力】
様々な神が出てくるギリシャ神話の世界のなかでも絶対的な力を誇る、一番の神です。
全知全能。宇宙と天空を司る。人類と神々双方の秩序を守る。
雷の杖で戦うのはもちろん、悲しい事になってしまった者を星に変える(=救う行為)。
【神話で表される姿】
髭をたくわえた壮年期の男性。
雷の杖(ケラウノス)を持っており、ギリシャ神話の世界で最強の、宇宙を破壊できるほど強力な雷を武器とする。
相手を石化する力のある、強い攻撃を防げる防具もつけている。
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ゼウスは結婚と離婚を繰り返し、愛人もたくさんいます。神族以外や男性にも手を出しています。ですから子供も、多方面にたくさんいます。
最初の妻はメーティス(知恵の女神)。メーティスとの子供は様々な能力でゼウスを超えると予言され、畏れたゼウスは、懐妊しているメーティスを飲み込みました。メーティスはゼウスの体内で善悪を予言するようになったと言われています⇒ゼウスは知恵の力を手に入れ、予言を超えた
2番目の妻はテミス(不変な世の定めの女神)。テミスは神々の時代が変わっても地位が変わらなかった唯一の神です。テミスとの子供の運命を1から変えてしまう。⇒ゼウスは世の定めの力を乗り越え、運命をも超えた
3番目の妻はヘーラー(結婚・母性・貞節の女神)、既婚の身で言い寄ってきたゼウスに対して、ヘーラーは離婚を条件としました。ゼウスの不貞には非常に厳しいのですが、ゼウスの浮気は変わりません。
様々な能力を吸収し、同時に自分の能力を(種をつけるという行為で)神々の世界にも人間の世界にも、拡散していったのです。
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木星は西洋占星術でも、最大の吉星と言われます。東洋占が産まれる際にも影響をしたということですから、あちこちの世界から、最大の吉星と思われてきた経緯があります。
ホロスコープ上での木星は、可能性を吸収し、さらなる発展をしていくポイントと言えます。
先ほど、《悲しい事になってしまった者を星に変える》と書きましたが、ゼウス自らあちこちを見回って、困っている人に手を差し伸べるわけではありません。基本的にゆったり構えています。
(細かくあちこち動くのは、ヘルメース等、部下の役割)
困っている状況が、たまたまゼウスに知れ渡ったときに、ようやく手が差し伸べられます。
ゼウスがけっこう不精であるというイメージも、♃の理解に大切なポイントでしょう。
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対象となる事柄がなぜか、女性の母方や中年女性となっています。
ゼウスは男性なのになぜ?と思われるのではないでしょうか?
例えば成人して独り立ちや結婚をして、いざというときにまとまったお金を出したり、自宅に戻っておいでと、助けてくれるのは、誰でしょうか?
お父さんの場合もあると思いますから、その方の場合は木星が父親となるかもしれませんが、一般的には母親であることが多いと思います。
中年女性のイメージは、大阪のおばちゃん、ですね!(飴ちゃんあげよか?から始まる話すきっかけや、ゆるやかなイメージ。中年女性が皆そのようなイメージというわけではないと思います)

♄土星‥クロノス
【シンボル♄の由来】
クロノスの武器(アダマスの鎌)‥ウーラノス(父・天王星の神)を殺した大鎌
天動説時代の第5惑星の説もある
【占星学での基本的意味】 制限
【対象となる事柄】 責任者
【クロノスの能力】
農耕の神。ウーラノスの次に全宇宙を統べた、2番目の世界の神々の王。
(3番目の世界の王がゼウス)。世界の管理者。
【神話で表される姿】
大鎌を持った老人の姿。アダマスの鎌とは《決して制服されぬ鎌》
クロノスがしっかりと関わる神話じたいが、意外と少ないそうです。(父殺しエピソードや、息子ゼウスに殺されたエピソード以外があまりない。)
時の神クロノスが後に混同され、その様子が中世の絵画に描かれています。(大鎌と砂時計両方もっている)
ローマ神話の農耕神サトゥリヌス(サターン)とも同一視されます。
私は神話の専門ではないので、私の占星学の先生から説明を受けたイメージだけを書きますと、まずは農耕神であるということです。
そして、クロノスが統治していたころは、とても平和が保たれた、穏やかな時代とのことです。
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農業と言えば、農地や農産物の管理が非常に重要ですね。
口先や夢物語ではなく、産物に対してしっかり身体や時間をつかっていく必要があると思います。
そのようなイメージから、地道にコツコツやるべきことについてのご縁が、土星に現れるのでしょう。それは、個人の自由を制限するものでもありますが、クオリティが保たれるという面から見れば、とても役に立つことであります。
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対象となる事柄はまさしく、『自分を規制してくる人や物事』です。直属の上司、習い事のコーチ。
子供からみた父親が土星とも言えますが、しつけに厳しい母親の場合もあるでしょう。
ちなみに未成年から見た親は太陽を表す意味合いのほうが強いです。なぜならば親はしつけ以前に『生殺与奪の権を持っているから』!
妻から見て厳しい夫の場合もあるでしょう。基本的には妻から見て夫は太陽ですが、上の例から類推してください。
ようは、しつけや規則を握るだけの存在をイメージしてみてくださいね!