(noteブログからの引っ越し記事です)
占星学は古代からありますが、太陽と月が私達に影響があるのと同様に、ほかの天体の影響も合わせて研究されてきたものです。
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歌のうまい歌手ランキングを見るとだいたい1位にくる、MISIAさん。作曲や作詩も手掛けますが、ボーカリストのイメージですね。
MISIAさんは1978年7月7日対馬市の産まれです。
出生時刻は不明なので、太陽がどの高さにあるかわかりませんから、↓にある図の、円の中の線(ハウスといいます)は見ないで、まずは天体のマークだけを見てくださいね。
各星座に度数が刻まれていますが、天体の位置を表す住所だと思ってください。
ひとつの星座は0度から29度まであります。
↓の図の天体マークひとつに、数字か4つ書いてありますが、小さい数字は小数点以下になります。
(例)MISIAさんならば、太陽の住所は、かに座の14.39度です。
(※使用するソフトにより、度数が少し違う場合が多々あります。)
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医者一族。幼少時からゴスペルに触れ、思春期で黒人の先生に学び、オーディションに応募をしたり、レコード会社に売り込みをしていたそうです。
デビューは1998年ですが、おそらく一番知名度の高い『Everything』の発売時のホロスコープを見てみます。(2000年10月25日)
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まず、生まれの星をみてみます。その前に、今回はわかりやすい部分の分析だけをしていきますので、ブログ用に省略した見方の説明をさせてください。
★生まれの星の、天体のマーク同士が同じ位置にあれば、その天体の力に非常に勢いがあり、伸るか反るか。
★120度や60度だと自然に天体の力が使えるので大いに有効活用をする。全体的にこの相しかないと自堕落にも繋がる場合がある。60度は時期により気をつける場合がある。
★90度や180度だと、90度はやりすぎたり、180度はタイミングが難しかったりして扱いにくいけど、非常に興味のある分野で、力加減をコントロールしていく必要がある。…という感じでみていきます。
太陽◎、水星☿、金星♀(内惑星)と、火星♂、木星♃、土星♄、天王星♅、海王星♆、冥王星♇(外惑星)を見ていきます。5度以内の角度差まで、天体同士の関係があるとみていきます。
(例)MISIAさんの太陽(かに14度)から120度になるのは、かに14度から見て115度から125度まで。
同じ位置になるのは、かに9度から19度まで。
MISIAさんの生まれの星は、
太陽◎がかに座♋で木星♃と同じ位置(藍色の円)、火星♂と60度(黄緑の線)、天王星♅が120度(藍色の線)、冥王星♇が90度(赤い線)。金星♀はしし座♌にあり、土星と同じ位置(黄色い円)です。
★太陽◎は生きるのに必ず必要な物事や生命力を表します。
①木星♃は色々と守られる天体ですが、緩く読みが甘い部分もあります。一緒の位置にありますから、悲壮感とは真逆の明るいイメージで、ときに楽観的すぎる部分があるかもしれません。
②さらに、天王星♅と120度ですが、天王星♅は変化する力を表します。新しい世界を切り開く能力を、生まれながらに手に入れやすい部分があります。
③火星♂は活力や、パワー過多によるトラブルを表します。60度ですから、時期により体調にくる可能性がありますが、基本的には生命力の太陽がパワフルということで、体力もかなりあるほうだと思います。ボーカリストは身体が楽器ですから、5オクターブの歌声は、身体的な面で恵まれている可能性がありそうです。
④冥王星♇はカリスマ性や非常事態という意味があります。90度で、カリスマ性にこだわりがあるかもしれませんから、ステージでのレインボー表現などの、社会的な啓蒙活動に繋がっているかもしれません。
★MISIAさんは水星は度数の関係がないのですが(水色の円)、水星☿は情報処理や情報発信能力です。世の中になにかを発信するには、水星がよく働いているほうが有利ではあります。
★最後に金星♀です。金星は意味がたくさんあるのですが、今回は芸術という意味でいきます。土星♄は、制限という意味ですが、高速道路に例えられます。決まった道ならば最高速度でたどり着きますが、脇道には行けない。
土星は先生の言うことを聞くのに向いていますから、金星が表す芸術の習得方法として、ゴスペルに幼いころから慣れ親しみ、そのままその路線の先生につき、その方向(R&B)からブレないのは、彼女のホロスコープらしいと思います。たまたま出会ったのが黒人音楽なのですが、古典芸能などにも向いていそうですね。
西洋占星術入門のような本を手にしたことのある方ならば、海王星♆も芸術の星だというのをご存じだと思いますが、MISIAさんは教科書にあるような、海王星と太陽金星水星との関係を持っていません。
好みがあるので正解はありませんが、水星と海王星の関係は、イメージが他人に広くわかりやすい芸術を作る感性。金星は芸術への理解力や、もっと深い部分に響くような芸術の感性。太陽ならば生き方じたいが芸術や理想を追うような部分があるかなと思います。
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ここまでで、「あれ?月は?月星座当たるんだけど?」などと思う方、鋭いですね!!
月は、出生時刻がないと、ほかの天体との関係は読めないのです。ハウス(室)というものも使えません。もしかしたらほかの天体と関係するかも?というところまでは読めますが、あくまでも推論なので、時刻不明ならば読めません。(生まれた日によっては、星座だけは確定する場合はあります。MISIAさんは確定できないタイプです。有名人で時刻判明している方もいます。)
出生時刻がわからないのに、月とほかの天体の関係まで書いていたり、度数をものすごく広くして意味を後付けしているような占星術師のブログは、(以下自主規制。習った教科書がよくないです。)
………。
あれ???今まで星座についても、あまり話が出ていませんね?
西洋占星術というと、まず星座を考える方がほとんどだと思いますが、西洋占星術を学ぶ/分析する順番としては、星座の意味は後ろで、無くても食べられるような調味料のようなものです。塩こしょうは重要だから、ドレッシングあたりのイメージです。
(金星などはとくに、星座の意味が重要になってくる場合がありますが、やはり天体同士の結びつきの意味合いのほうが重要になります)
例えばMISIAさん。太陽がかに座で、月がかに座かしし座だけで、何がわかりますか??
MISIAさんの場合はたまたま、水星と金星もしし座で、しし座には土星も入っているので、生まれの太陽のあるかに座よりも、しし座の気質が強く、親分肌で、デメリットとしては見栄坊の部分があるかもしれないというのはありますが、、。
(ひとつの星座に天体が3つ以上入る場合は、天体同士の組み合わせと同じレベルで、その星座の解釈が重要になります。)
なぜ12星座占いがメジャーになったかというと、昔、海外の新聞で12星座のコラムが流行ってからの話ですから、本来の西洋占星学とは全然違うわけです。すべての人に当たるわけありませんよ、、限られた天体の情報から、ライティング能力ばかり上がりますね。仕事はあるし、名前を売れるから占い師の皆さん頑張っていると思いますが、お疲れ様です。。あ、他の占術で12星座占いとかは論外ですよ。
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さて、MISIAさんのホロスコープに戻ります。
これは3重円というものですが、先ほど見たのが一番内側の円にあたります(ネイタルといいます)。外側の緑色の天体がプログレス、赤い天体をトランジットと言います。
とりあえずプログレスは太陽◎だけ見てください!
トランジットは、その時の実際の天体の位置になります。
プログレスは、生まれたときの星の位置から〇日たった時の星の位置が、誕生年から〇年後の重要な運気に関係するという、未来予測の方法です。例えば、2000年1月1日生まれの方の、2020年の運気を見る場合は、2000年1月21日の太陽、水星、金星の位置と、ネイタルの天体とのアスペクトを見ていきます。特に太陽のプログレスは重要なターニングポイントになりますので、トランジットの一過性の運気以上に無視が出来ない部分になります。
『Everything』の発売時ですが、写真を見ますと、水星☿と、プログレスの太陽が同じ位置にあります。これが非常に重要です!!生きている間に一度あるかないかの部分です。(これと全く同じ配置が起こらない人もたくさんいます。)
とくにMISIAさんは、水星はほかの天体との関係がありませんから、普段から売り込みをしていてもなかなか実らず、水星の働きがいまいちなところを、デビューからミリオンヒットまで一気に駆け上がったのだと思います。
プログレスが良い時期のなかで、さらにトランジットの木星♃が関係すると最強なのですが、発売時は生まれの水星&プログレスの太陽とだいたい60度の位置に、トランジットの木星が関係しています。
太陽などに対して木星が120度や60度のときはわりとよく来ますので、私たちも普段から使える部分になります。
このようなよい星の配置の使い方ですが、この時期になにかスタートさせるか、結果を出すのが良いです。
MISIAさん分析は以上になります。
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生まれの星(ネイタル)、未来予測(プログレス)、いま動いている星(トランジット)のなか、ネイタルは選べなくても、プログレスとトランジットは選べます。
ネイタルは銃の性質、プログレスは弾の性質、トランジットは引き金を引くタイミングに例えられます。有名人のようにはいかなくても、自分という銃の性質をよく知り、自分史上最強レベルのタイミングが過去にあれば振り返ってみたり、これからならば使っていくのが、西洋占星学、です!!
今回はここまで。お読みいただきありがとうございましたm(__)m。
次回もざっくりがっつり分析しますので、ぜひご覧ください!