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西洋占星術10天体の意味とギリシャ神話その➁ 水星・金星・火星

2023-05-01 (1)

☿水星‥ヘルメース 

【シンボル☿の由来】 

ヘルメスの杖カドゥケウス

(写真は東京証券取引所にあるもの。商売の神そのものらしさが表れていると思います。)

【占星学での基本的意味】

流動性(商売も『お金が流れるもの』。知識も『世の中に流れているもの』) 

【対象となる事柄】

通信、交通、商売、旅行、兄弟、仲介人。流れややりとりがあったり、一番先に情報をくれるもの。

知識と意志の疎通の能力。知識とは頭だけで考えることばかりではない。(例えば運動や器用さも知識が必要)

月のようにただ感じ取り反応するだけではなく、世の中のあらゆる知識を吸収し、広く発信していくかどうか?

【ヘルメースの能力】

ゼウスの使者。ゼウスの様々な密命を果たす。

万物流転、商売、弁舌、学術、体育、富と幸運、旅人、詐術の守り神。

【神話で表される姿】

ギリシャ神話内ではトリックスター的存在であり、文化的英雄としての面があります。

翼がついた旅行帽、魔法の杖、空を飛べる羽の生えたサンダル。若い力に溢れた美青年。

足が速く、杖の力で冥界地上世界・天界を自在に往復する。

産まれる前から『嘘』と『泥棒』の才能が開花するように、父ゼウスから仕込まれた。

産まれたその日のうちに揺りかごから出て、アポロンの50頭の牛の群れを盗み、一部を食べ、残りを隠すときにも証拠隠滅をする↓

見つかりアポロン激怒

「生まれたばかりの自分にできる訳がない」「嘘のつき方も知らない」とうそぶく↓

「この琴を造りました、あなたに差し上げますので、音楽の神である貴方はこの楽器などすぐに弾きこなしてしまうでしょうが、どうか許してくれませんか」と、竪琴を弾く。↓

へルメスが奏でる竪琴が欲しくなり、手に入れることで、ヘルメースを許す。

さらに、カドゥケウスの杖を与える。↓

ゼウスから器量を認められ、神々の伝令の役割を担い、世界中を旅するようになる。

結局はお互いに欲しいものを得られたから『商売の神』なのですね!Win-Winになるかどうか。

素晴らしく知恵があるけれども、知恵も裏返せば策略・裏切り・詐欺ともなる。ときに誠実さは欠けるかも。

でも、幸運の匂いをキャッチする力や様々な知識が、あるのとないのとでは、世渡りの難易度が歴然と違います。

♀金星‥アフロディーテー

【シンボル♀の由来】 

アフロディーテーの手鏡

【占星学での基本的意味】

(家庭的な愛情)・(金銭や仕事)・(芸術)・(ラブアフェア的な愛情)

【対象となる事柄】

愛情感覚や金銭感覚。その人にとって『大切なこと』。人により、大切な物事は違ってきます。

基本的意味が4つありますが、人によって、どれが一番大切かが異なってくるはずです。

【アフロディーテーの能力】

愛と美と性を司る最高美神。戦の女神でもある。

魔法の宝帯を身に着けており、その中には「愛」「憧れ」「欲望」が秘められている。

自らの魅力を増し、神や人の心を征服することが出来る。愛を操り、他の人にも恋を発生させる。

【神話で表される姿】

ギリシャ神話で書かれるアフロディーテーの姿は『理性が吹っ飛ぶような美女』。

芸能人程度ではないですね。知名度関係なく、見た目だけで世界中で通用するような。

受講生さんには『デヴィ夫人』と説明しています!

若かりし頃は、その場に登場しただけで、初めて会った海外の人たちから拍手喝采されたそう。

最高神ゼウスの父クロノスによって切り落とされたウラヌス(クロノスの父)の性器から湧き立った泡から生まれる。

その美しさから愛と美が生まれ、風などの自然すらも味方につけ、ゼウスの養女となる。

ゼウスと妻ヘラの息子である夫をあてがわれたがアフロディーテーは心を開かず、恋人は作るし、あらゆる神々から言い寄られている。夫は生まれつき醜く、恋人は火星神アーレス含め美男子ばかり。

そして、もうひとつのポイントは『気が強い』。

恋人の取り合いや、誰が一番きれいか?ということで、他の女神たちとよく喧嘩をして勝ちます。

ルッキズムがひどい?理性を吹っ飛ばして生きている感じ!

『人の印象は見た目から』というのは、昔からあることなのですね。

愛と美の神には理性なんて必要ないのでしょう。そして、主張する力も大事なのかもしれません。

‥‥愛や美でなくても、貴方が『理性よりも大切にしていること』は、何ですか?

♂火星‥アレース

【シンボル♂の由来】 

アレースの盾もしくは槍と盾。

【占星学での基本的意味】

積極性(積極的に働きかける事が、ときにトラブルの原因ともなる)

【対象となる事柄】

積極的に働きかけること、トラブルの原因、死因、争い、運動、若い男性

【アレースの能力】

戦闘時の狂乱の神。恩恵をもたらす神というより荒ぶる神。

戦争における栄誉や計略を表す姉アテーナーに対して、戦場での狂乱と破壊の側面を表す。

【神話で表される姿】

男神の中で一二を争う程の美貌だが、その粗暴さから、神々からも、当時のギリシャ市民からも嫌われている。

(美貌があるからアフロディーテーからは認められた。また、争いから死者が出るので、冥王星の神ハーデースとも親交がある)

身長も高く、200メートルを優に超える。

青銅の鎧を着込んで両手に巨大な槍を持ち、戦場を駆け巡った。

人間に負けたり等、残念なエピソードが多いが、家族思いで動く一面も。

闘いに計画性はなく、『面白そうだからやってやろう、おらワクワクすっぞ!』と、我先に飛び込むようなみたいなイメージ。

戦場には戦いを楽しむためか、人間ほどの大きさで現れていたそうです。

気持ちが本能的にカッとして、瞬時に頭に血が上るような感覚が、火星の意味になります。

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