これから、占星学には欠かせない、太陽から冥王星までの10天体について、解説していきます。
その前に、『なぜギリシャ神話が出てくるのか?』背景について、お話をしますね。
ギリシャ神話は元々ギリシャ周辺、トルコ、エーゲ海や地中海沿岸地域で古代より信じられていた土着の神々が元になっており、口頭伝承されてきた神話です。
古代ギリシャでは、神々と女神、英雄と怪物についての物語は単なる物語ではなく、宗教的な儀式から慣習、天気まで日常生活の重要な部分を説明する根拠となり、世界に意味を与える機能を有していました。
様々な物事の説明をする例え話が、ギリシャ神話だったんですね!
※古代ギリシャ‥太古~古代ローマに占領される時代(紀元前150年くらい)まで。日本は弥生時代。
占星学発生の地(バビロニア。今のイラクの東側あたり。)でも、ギリシャ神話が様々な物事を説明する根拠であるため、学者が天体に神様の名前を選んで名付けていきました。
それなので、天体の意味を知るために、名前を付けた背景を知るのは、大切なポイントになりますから、神話のエピソードを知っておくのが大切なこととなります。
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ギリシャ神話での各神へのイメージが、天体の意味の理解に一番直結する部分になるので、それを中心にかいつまんで、まとめてみます!
ギリシャ神話の詳細につきましては、普通に読むと、登場人物が多すぎて混乱するので、色々出ている解説漫画はオススメ!私は子供らの為に買ったはずの図鑑を読んでいます(笑)。
例えばこんなのとか(受講生さんのオススメです!)
☉太陽‥アポローン
【シンボル☉の由来】
古代エジプトの太陽神ラーを表す文字から(ヒエログリフ)
【占星学での基本的意味】
生命の与え主(地球上のすべての生き物が生命を維持するために必要)
【対象となる事柄】
生命や地球上のもののエネルギー源。経済力、活力、夫、父、男性、上司、官公庁や大企業
【アポローンの能力】
父ゼウスの神託を人間に伝える。予言能力、音楽、医術、弓術、光明、羊飼いの守護神
【神話で表される姿】
光り輝く島で、白鳥たちに祝福されながら産まれたアポロン。
黄金の馬車に乗り、太陽の動きと共に動きます。
月桂樹の冠をつけ、白鳥をイメージした竪琴を奏でて神々への指示を出し、弓矢の達人でもあるため弓を持っています。
ギリシャ人もローマ人も、アポロンを美の神と崇めたため、現在でも「アポロン」という語は、彫刻作品のような完璧な外見の男性を意味します。
また、アポロンは、性格も外見も明るく、影の一片すらなく、音楽を司ることから、歌、詩、竪琴を競いあう場では、常に勝利を収めていました。
アポロンといえば月桂樹の冠なのですが(ダフネとの悲恋エピソードから)、勝利の印が月桂樹の冠になったのは、これが元になります。
完璧のようですが、虐殺する等残忍なときもあり、恋愛はダフネ以外も悲恋が多く、シスコンでもあります。
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とりあえずは、【成人男性の理想像】のようなものをイメージしておくのが良いですね!
本来は欠けたることのないはずの《自分の人生》や《女性ホロスコープの夫》等に対して、どのような魔法が仕掛けられているのかを、アスペクト等が握っているわけですね!
☽月‥アルテミス
【シンボル☽の由来】
三日月そのもの
【占星学での基本的意味】
感受性(感受性の強さ、傷つきやすさ)
【対象となる事柄】
外界の刺激・印象を受けいれる能力。物を感じとる能力。妻。母。女性。
【アルテミスの能力】
貞潔、狩猟の女神。山野とお産関連(誕生、産褥、多産、子供)の守り神。
【神話で表される姿】
長身で金髪色白の真面目な面持ちの、凛々しい乙女の姿。
アルテミスは、太陽の神アポロンの、双子の姉です。
アポロンは青年の理想像ですが、アルテミスは処女の肉体美の理想像を体現しています。
狩猟の女神で、だぼっとしたドレスを着て野を歩き回り、常に動物たちに囲まれていました。
また、双子の母レートーは呪いにかけられたため出産に苦しみ、心を動かされた神々が先に、アルテミスの誕生を許したのですが、レートーは生まれたばかりのアルテミスに出産するのを手伝わせました。
そのため、アルテミスの願いは『一生処女であること』『お産で苦しむ人のためになりたい』。
同時に『山々を制圧したい』『名前に縛られずにいたい』『光を与えるものになりたい』。
彼女が誰かとの情事に関与することはありませんでしたし、人間も神も自分に近寄ることを許しません。
自分の領域に入って来たものたちには、徹底的に容赦をしませんでした。
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自然を愛し、理解できないような下世話な話は徹底的に拒否するようなイメージですね!
お産は基本的には今でも『医療行為』ではなく、自然なものであります。
そして、嫌なものは嫌なんです。誰にも縛られたくないんです。自分の領域を表します。
ありのままの自分の姿に対する影響が、ホロスコープから映し出されます。
そして、太陽とは双子ですから、太陽と相反するものが月の領域となります。
同じく『光を地球に与えるもの(ルミナリーズと言います)』ですが、太陽が『人生じたいの方向性』ならば、月は『もっと内面的な部分の方向性』。
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